2020-01-01から1年間の記事一覧

切ない(こと・言葉)しりとり

しりとり→淋病の知らなさ→3回以上の小細工→クックパッドが登場するテレビドラマ→マリオの事→トングが回ってくるまで待つ→つんく♂の日曜→馬の頭の毛→けつの手術→土田晃之の所作→さつまいもを割る機械→ いちじくの墨絵→映画→ガトーショコラの上の粉が落ちてい…

時間装置(1)

AはBに尋ねる。 A「あの、道があるとして、道っていっても、どんな道でもいいんだけど。」 B「どないやねん」 A「まあ、道があるとして、人生って道みたいなものじゃん。次どっちの道に行こうかーみたいなね、そういうのってあるじゃん。」 B「この話自体が…

たわし

OK。たわしをこちらへ向けてくれ。そしてその後「たわしを向けた」と言ってみれくれ。 おい、どうした。なぜ、たわしをこちらに向けない。たわしをこちらに向けてくれ。 それはたわしじゃない。清涼飲料水だ。 なぜたわしじゃないんだ。形が好きなんですよね…

官能小説(大学篇)

朝子の手に、太くて硬いペットボトルが握られた。右手親指でゆっくりと包まれたペットボトルには、白濁した濃い液が溜まっている。 朝子はそのペットボトルを念入りに、丁寧に愛撫し始めた。 窓からは朝焼けの陽が生温く光っていた。ペットボトルは今し方冷…

みきちゃんの鶴

顔を赤らめた井上みきは 「そんなことないよ」 と言った。クラスの子供たちが、みきちゃんの作った折り紙の鶴を見て、 「すごい」「よくできてる」 と口々に言いました。鶴といっても普通の鶴ではなく、大きな鶴だった。私も、その鶴を見てすごいと思ったが…

ベーコンの歌を聴け

朝顔くんは絵を描いていました。朝顔くんに描かれている絵は、赤い色で描いていた。「彼は何を考えていたのだろう」 私は夜になるとそのことを記憶から離さなかった。朝顔くんが描いた絵が、先生は良いと言う。「足りない」。 くすんだ色がした制服を着たひ…

友人Kについて

朝がくる。朝はいつも、誰のことも気にしないでやってくる。夜はくるまでの時間、くるまでに心の準備ができている。だんだん時間がたって、夜になることがよくわかる。だけど朝は、気づくと朝がやってくるので、いつも悲しい気分になる。悲しい気分といえば…

恐怖!母親の実態

母親が冷蔵庫に付箋でメモを残していた。 「使い勝手がいい印象」 おそらく冷蔵庫に対して言っているのだろう。使い勝手がいいことは俺にもわかっているので、なるほどと思い、了解しましたと付箋を剥がした。 次の日の夜、母親がどうやら買い物に出た後、ま…

お湯は買わなくていい!〜わたしの成長ノート〜

こんにちは、石川と申します。 突然ですが皆さん、お湯を沸かしたことがありますか? 突然言われて驚いているでしょうか。あなたがお湯を沸かしたことがないのは、恥ずかしいことじゃないのです。 それだったら、今まで私が悩んできたお湯を沸かしてはいけな…

病室の時間

雪が降るのは、冬だけなのに、夏にはなにもないよね、日差しだけがある。 あの太陽のひかりをかんじていると、もうすぐじぶんが死んでしまうなんて思えなかった。佐藤はそろそろ死ぬことをわかっていた、昔のことを思い出す。 この時間ともおさらばで、そろ…

銀行に行ったときの話

以前、銀行強盗に入ったときの話をする。それは千葉の銀行で、斜めに建ててあった、かなり斜めだった。入ると店員たちも斜めだったが、支店長だけは直角に立っていた。支店長だからだ。支店長は支店長と書かれたネームプレートを付けていた。私はピストルを5…